「農作物の本当の美味しさを伝えたい」清水の旬を形にする。四季菜Gelato&Caféきらりの想い
JAしみず 四季菜Gelato& Café きらり
静岡市清水区北脇。富士山と駿河湾を望む豊かな風土に恵まれたこの街に、地元農産物の魅力を丸ごと届けるスポット「四季菜Gelato&Caféきらり」がある。

扉を開けると、色鮮やかなジェラートが並ぶショーケースと、お茶や柑橘の爽やかで甘い香りが広がる。ここで提供されているのは、単なる冷たいスイーツではない。地元の農家が手塩にかけて育てた野菜や果物の味わいを丁寧に引き出し、農の恵みを届ける特別な味覚体験だ。
原体験と葛藤
清水は煎茶をはじめ、ブランドいちごの「紅ほっぺ」や「きらぴ香」、柑橘類の「スルガエレガント」、高糖度トマトの「レッドオーレ」、さらには伝統野菜の「折戸ナス」まで、全国に誇る農産物の宝庫である。
しかしその一方で、規格外品として市場に出せない作物の存在や、若者の農業離れ、丹精込めて作られた作物の本当の美味しさが消費者に届ききっていないという課題を常に抱えていた。
「農家さんが丹精込めて育てた作物を、ただの素材として終わらせたくないという強い想いがありました。見た目や規格の都合で価値が下がってしまう作物にも新しい命を吹き込み、最高の美味しさとしてお客様に届ける場所が必要だったんです」
直売所という枠組みから一歩踏み出し、作物の魅力をダイレクトに伝え、地域農業の未来を支える拠点をつくりたい。その情熱から、JAしみずはカフェ&アンテナショップという新たな形として「きらり」を誕生させた。
独自のこだわり・技術・サービスの真髄

「きらり」のジェラートの最大の特徴は、素材本来の風味や質感を活かした贅沢な仕上がりにある。
例えば「煎茶ジェラート」には、お茶どころ清水の香り高い茶葉をふんだんに使用し、爽やかな苦味と茶葉本来の甘みを絶妙なバランスで表現している。「スルガエレガント」やいちごのフレーバーでは、果汁だけでなく果肉のつぶつぶ感やジューシーさを残すことで、まるで果実そのものを味わっているかのような満足感を作り出した。
「ただ珍しいフレーバーを作るのではなく、農産物が一番輝く『旬』の美味しさをどう形にするかを徹底的に追求しています。一口食べた瞬間に、清水の美しい農風景が目に浮かぶような味わいを目指しています」
素材の持つポテンシャルを最大限に引き出す誠実な手仕事が、訪れる人々に感動を与えている。
お客様との向き合い方・アフターフォロー
カフェスペースでジェラートを楽しんだお客様が、そのまま併設されたアンテナショップで新鮮な農産物や加工品を手にとれる導線づくりもこだわりのひとつだ。

「ジェラートをきっかけに『清水でこんなに美味しいお茶やフルーツが作られているんだ』と知ってもらうことが、私たちの第一歩です。スタッフが素材の生産背景や農家さんのこだわりをお話しすることで、食への関心や地域への愛着を深めていただいています」
テイクアウトやギフトを通じた提案も行い、店舗での体験にとどまらず、ご家庭の食卓でも清水の恵みを届ける架け橋としての役割を果たしている。
今後の展望・メッセージ
「『きらり』に来ることが、清水の農業を応援することに繋がっていると感じてほしい」とスタッフは語る。
今後の目標は、季節ごとの新しいフレーバーや商品を通じて清水の魅力を発信し続け、地域住民にとっても訪れる旅人にとっても誇れる場所であり続けることだ。
「地元の農家さんが作った最高の素材を用意して待っています。ぜひ、清水の四季の恵みを五感で味わいに来てください」
食を通じて農の未来を照らし、地域に笑顔を広げる「四季菜Gelato&Caféきらり」。その一口には、大地の恵みと農家の情熱が清々しく輝いている。
取材・文=みつかるグラム編集部

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